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ちょっとぐらい無責任なぐらいがちょうどいい

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 「考えるな! 感じろ!」これは1973年公開のカンフー映画『燃えよドラゴン』でブルース・リーが言った台詞だが、これは、武道の世界に限られたことではない。ビジネスの分野でも同様のことが実は言える。
 「目標を設定すれば自動的に成功できる」という極めてわかりやすい科学理論「サイコ-サイバネティクス」で、全世界の3000万人以上の人生を変えたマクスウェル・マルツ博士の文章を見ていきたい。

結果に対する責任や心配は、完全に捨て去る

 アメリカで最古参の部類に入る心理学者ウィリアム・ジェームズが、『The Gospel of Relaxation』と題した小論の中で、「近代人は気を張りすぎ、結果を気にしすぎ、不安がりすぎている。もっと素晴らしい、楽な生き方がある」と述べている。
 「決断を下し、あとは実行するだけという段階になったら、結果に対する責任や心配は完全に捨て去ろう。一言でいえば、思考と実践の装置の制約を解いて自由にさせてやれば、その働きは倍増するのだ」

 これは、単に直感を使え、と言っているのではない。直感などという正体のはっきりしないものに大事な判断や責任を委ねるのは嫌だ、危険だ、と考える人が多いことはよくわかっている。
 だがここでは、実践のための手順であると捉えてほしい。

卵が先か、鶏が先か

 問題解決の糸口をつかむのは意識的・理性的な思考だが、そのあとは自己イメージに合ったイマジネーションを介して、潜在意識に任せてしまえばいい。そうすれば、あとは潜在意識がストレスを感じさせることなく、どんな問題も解決へと導いてくれるのだ。

 このことは、作家や発明家など、創造的な仕事をする人の経験が証明している。
 彼らは必ずと言っていいほど、こう口にする。
 「創造的なアイディアは、意識的な思考によって考え出されるのではなく、意識が問題とは別のことに向いているときに、自動的に、自然発生的に、青天の霹靂のように降って湧くものだ」

 ただし、こうした創造的なアイディアは、問題に対して事前に何もしなければ、勝手に降ってわいてきたりはしない。
 「インスピレーション」や「ヒラメキ」を手に入れるためには、何よりもまず問題を解決し、答えを導き出すことに強い関心を持たなければならない。解決への激しい情熱を持ち、問題に関するあらゆる情報を集め、考えられる限りの行動計画を検討する必要があるのだ。このことには、注意してほしい。

 しかし、あらゆる情報や事実が得られ、問題がはっきりし、望ましい結果がイメージできれば、あとは悩み苦しんでも無駄である。それは、かえって解決を妨げてしまうことになるだろう。

ユリイカ!

 NBC放送の元会長レノックス・ライリー・ローアは、インタビューで、ビジネスで役立ったアイディアがどのように頭に浮かんだかを次のように語っている。
 「アイディアが一番すんなりと浮かんでくるのは、あまり集中しすぎないで心を配っているときだ。例えば、髭を剃っているときや車を運転しているとき、日曜大工をしているとき、釣りや狩りをしているときなどである。あるいは、友人との会話が盛り上がったときだったりもする。最良のアイディアの一部は、何気なく手に入れた仕事とまったく関係のない情報がもとになっている」

 つまり、意識的な思考によって力ずくで回答を出そうとするストレスが消えたときに、私たちの中に眠る「自動成功メカニズム」が働き始めるのである。

※本稿は、マクスウェル・マルツ『潜在意識は答えを知っている!』(きこ書房)の一部を引用・抜粋のうえ、編集したものです。

Maxwell Maltz(マクスウェル・マルツ)

人物紹介写真

1899~1975、ニューヨーク生まれ
1921年にコロンビア大学で科学の学士号を、1923年に同大学内科・外科カレッジで医学の博士号を取得。その後ヨーロッパで形成外科の臨床研修を行った後、ニューヨークの病院で再建外科部門のヘッドに任ぜられた。また指折りの開業医となり、世界中から訪れる患者を治療した。
1950年代に、患者の心理的な面にますます興味を持つようになり、自ら考案した「成功の条件付け」をスポーツ選手やセールスパーソンなどに試した後、1960年に『サイコ-サイバネティクス』のオリジナル版を刊行した。たちまちベストセラーになり、企業やスポーツ選手、芸能人からも、講演やセミナーの依頼が舞い込んだ。

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