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西洋と東洋の接点-EAST MEETS WEST-

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photo by photoeverywhere
2018.9.4
From マックス桐島

新しい発見

南国宮崎で一年の半分を過ごすようになって感じることは、「田舎ライフの素晴らしさ」と「自分の経験は、人目から見ると何十倍もの価値がある」ということです。

まず、カントリーでスローな田舎の生活。これは、東京、ロサンゼルス、ボストン、ニューヨークでの都市生活しか知らなかった“シティーボーイ”の僕にとって、初めてモンタナ州やルイジアナ州の田舎町に足を踏み入れた、学生時代のグレイハウンドバス(格安長距離バス)旅行のセンセーションを思い起こさせてくれます。

ドアに鍵をしない安心気質、時間がゆったり、まったり流れる空間、そして、旬の地場食材を食する習慣などは、洋の東西を問わず、カントリーライフの象徴ともいえるライフスタイルです。

自然との触れ合いを日々の生活に取り入れ、生きるペースを自分が演出する楽しさ。そして、毎日小さな幸せを感じられる自分を再発見する素晴らしさがある反面、アンテナの低さに由来する情報の把握力、伝達力、応用力の疎さにビックリする瞬間も共存します。

まさに、シティーライフとカントリーライフ、欧米様式と日本様式は、“Apples and Oranges”の世界。どちらの味が優れているのでもなく、どちらも美味しいんですね。そして、両方の良さや特徴を認識できる器量の大きさが、更なる飛躍を自分自身にもたらす鍵となるのだと思います。

バランスの重要性

以前は“ストレス”に感じられた、アメリカ、上海、東京での仕事モードでの“テンパった感”が、今では“心地よい刺激”に感じられるのも、スローライフを味わったからこその賜物。

欧米人や中国人と仕事をして感じるのは、「物事すべて陰と陽の中庸が大切」という日本古来の思想です。人間、結局は、昼夜、明暗、大小、老若、男女、公私、静騒、そして、+-、勝負の両方をバランスよく経験するのが、心地よく生きる秘訣なのかもしれません。

そういえば、幕末の英雄、高杉晋作も、田舎暮らしと都会の喧騒、自分の夢と世相のバランスをこよなく愛した人だったそうです。

人は人我は我なり山奥に、住みてこそ見え世の浮き沈み
                        高杉晋作

そして、自分には他愛もない経験や成功、失敗秘話も、周囲の人にとっては、まるで映画を見るかのような「別世界の興味深い物語」であることも多いんですね。

3写真

photo by Ryan McGuire

感性を磨く道場

日本でハリウッド映画の舞台裏をテーマにした講演会をやらせていただく機会が増えましたが、参加者の方々の反応を見るたびに、「アメリカに住む」、「好きなことを仕事にする」、「映画を創る」、「自己研鑚を厭わない」といった、自分には“当たり前”になっている次元が、その世界と初めて接した人にとって、視野や世界観、時には人生観さえも変えるインパクトのあることなのだと痛感させられます。

読者の皆さんの“当たり前”の日常、仕事、人柄、習慣なども、周囲から見れば、励みや勇気をもらえる素晴らしい人生の功績なのです。

様々な地域文化、異なった意見や了見、スピード感のちがう生活を、“リンゴとオレンジ”感覚で吸収し、自分の宇宙を広げて生きることで、その功績が更なる輝きを増すことはまちがいありません。

夢のカリフォルニア♪、東京砂漠♪、原風景の残る日本の田舎。住むところは違っても、そこに住む日本人の心情は、東洋と西洋の接点であり、和魂洋才の感性を磨く道場でもあるのだと思います。

今では“当たり前”になってしまった自分の想いと行動を、新鮮な感覚で再発見してみてはどうでしょう?

 

 

 

マックス桐島

人物紹介写真

ハリウッド映画プロデューサー
神奈川県出身。
ハリウッドで1990年以来、『Night of the Warrior (邦題「ナイト・ウォリアー」)』『Ulterior Motives (邦題「隠された動機」)』『Samurai Cowboy (邦題「ワイルド・ハート/遙かなる荒野へ」)』など13作品をプロデュース。また手掛けた作品は2001年度アカプルコ国際映画祭最優秀作品賞。2002年度ニューヨーク・インディペンデント映画ビデオ映画祭最優秀スリラー作品賞、主演男優賞などを受賞。著書に『NYビジネスマンはみんな日本人のマネをしている』(講談社プラスアルファ新書)など多数。
http://www.amazon.co.jp/-/e/B004LRJOSM

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